2009年6月2日火曜日

話題の・・・


行ってまいりました、話題の「阿修羅展」。
日焼けをものともせず、90分並びましたよ。
「90分」って並ぶ時間としては、短い方のようです。

中に入ってからも人ヒトひと…
中金堂の鎮壇具は、あまりの人の多さにほとんど観られず、
頭と肩越しから「とりあえず観た」という感じ。

そして、「十大弟子」と「八部衆」の展示場へ。
それぞれが特徴的な穏やかさの「十大弟子」と
少年たちのような「八部衆」。
じっと見つめていると「動いた?」と錯覚するくらい「人間」な感じで、繊細なのである。
そんなこんなで、メインの「国宝・阿修羅像」。
中学の修学旅行の時、「興福寺」で観たはず…なのだけど、
あまりにも遠い記憶過ぎて、その時の印象は思い出せない。
ラッシュアワー並みの混雑に囲まれた少年阿修羅は何を思う?
それが、第一印象。

「近くでゆっくり」なんて無理そうなので
スロープの上からじっくり観ることに、斜め右、斜め左。
そして意を決して、混雑の中へ。
華奢な体に、三つの美少年顔を観れば観るほど、
不思議な感覚が体と頭に満ちてくる。

「阿修羅は、インドの最高神に戦いを挑んだ戦闘的な神なのに、
この阿修羅はそんな様子ないなぁ。」
「これを造った仏師は、この阿修羅にどんな思いを込めたの?」
「三つのお顔は私に何を問いかけるの?」

人の多さに答えを考えられる余裕はなく、
「興福寺に戻られたら、またお訪ねしますね。」
そんなことを思いながら、次の展示場へ。

ついさっき観ていた柔らかさから一転、こちらは「力強さ」に溢れている。
「四天王」も「菩薩」もがっしり大きい。

奈良時代と鎌倉時代。
「造られた時代によってこうも違うのか」とつくづく思う。
仏師も人間、時代の空気や世相とは無縁ではないということなのでしょうね。

今、もし私が仏像を造ったら、どんなものになるのかなぁ。


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